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2021.06.25 E様邸~夫婦2人のついの住処~ インタビュー
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建築内容 マンション改装
設計期間 2021.01-07
施工期間 2021.03-05
構成:70歳前後 ご夫婦2人暮らし
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(写真:写真正面の窓と寝室の窓には、既存のシングルガラス窓の内側に二重窓を設置)
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家を改装したいなぁっと思ったキッカケは何ですか?
10年くらい前からなんとなく考えていたんですが、本格的に思い始めたのは3年ほど前からです。
ここに住む前は1戸建ての住宅に住んでいましたが、その向かいには空き家になった元々母が住んでいた家もあり、2件分の管理をするのが大変でした。
日頃の掃除や古くなった場所の修繕。夫婦二人で暮らすには広すぎるなと感じていたこともあって、もっとコンパクトで管理が楽なマンション住まいがいいなと思っていました。
私たちももう70歳になるので、後のことを考えて、子供たちが引き継ぐにしろ処分するにしろ面倒でないようにという思いもありました。
ここに決める前に、マンションを5,6件見て回りましたが、リフォーム済の物件も多く、どうせならリフォームしていないものを買って自分たちの好きなように変えたいと思っていたのでなかなか気に入る場所が見つかりませんでした。
ここに決めた理由は、角部屋で2方向に窓があったことと、窓の外の山が見える景色が良かったからです。線路がすぐ目の前なので音の問題は気になっていましたが、二重窓をつけたおかげで、今は全く音が気にならなくなりました。
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どんな家にしたいなぁっと思っていらっしゃいましたか?
ホテルのような雰囲気の家にしたいと思っていました。
私たちは二人で旅行に行くのが好きなので、白で統一されたすっきりした部屋に憧れていました。部屋が白いと汚れが気になったりすることもありますが、暮らすのは大人2人ですし、基本の部屋が白い方が、好きな小物や家具などの色を楽しめそうだなと思っていました。
最初から設計事務所にリノベーションを依頼しようと考えられていましたか?
考えていました。仕事柄(ご主人は元住宅機器メーカーにお勤め)自然とそういう意識が高かったのもありますが、自分たちが100%満足するものにするためには、すでに作られているものから探すのは難しいと思っていたので。
自分たちで直接工事してくれる業者に頼むという方法もありますが、それでは分からないことだらけなので、施工者とは別にきちんと監理してくれる設計事務所に頼むことは必要だと思っていました。
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(写真:床はタイルカーペット。踏み心地がよく、掃除も簡単だからとお施主さんの長年の経験からのご要望)
(写真:いろんな材料の白を合わせるために現場で仕上げ検討。白と言っても、きつくなりすぎないように少し色味の入った白をチョイス)
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私たちと最初に会った時の印象は、どうでしたか?
とても話しやすいと思いました。ぼんやりした言い方しかできなくても、ちゃんとイメージが伝わっている感じがしたし、やり取りが専門用語ではなく分かりやすくて安心しました。
イメージの参考にと持ってこられた雑誌が、私がもともと持っていたものと同じだったこともうれしかったです。(建築の専門的な雑誌ではなく、暮らし方や場の雰囲気を紹介する住む人に視点を置いた雑誌)
(写真:細かく設計打ち合わせをしたお施主さんお気に入りの収納。無駄に作り込まず、キャスター付きのラックをまるまる出し入れ出来て便利)
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(写真:各室の収納も既製品をうまく使って工事費をおさえ、代わりに断熱性能を上げたり、間接照明を採用したり優先順位をつけて予算をコントロール)
提案したプランを見られたときはどうでしたか?
希望通りのプランだなと思いました。
工事が始まってからもう少し広くしたいなと思うようになった寝室の広さもすぐに対応してもらえてよかったです。
最初はキッチンの奥にパントリーをつけたいと言っていて、予算の関係上なくなってしまったけど、今はつけなくてよかったなと思っています。
設計当初から予算を見越して、「これはできそうですが、ここまでするのは難しそうです」とはっきり言ってもらっていたので、削れるところは削りながら、でも自分たちに本当に必要なものが残った状態で、金額も無理なくできあがったのでよかったです。
設計中のことで記憶に残っていることはありますか?打合せなどはどうでしたか?
打合せはたくさんしましたが全く苦になりませんでした。
逆にたくさん時間を取ってもらって申し訳ない気がしたくらい(笑)
打合せの中で、生活動線や持ち込み家具の配置も具体的にイメージできました。
今まで活かせていなかった大きな家具も思い切って捨てて、すっきりできてよかったです。
工務店の方がお若い方だったので、フレッシュな感覚でやってもらえそうなのが良かったです。
(Q.それでいうと、私たち設計側も含めて若いことに不安は感じなかったですか?)
それは特に感じなかったですね。逆に、フットワークの軽さというか、柔軟さというか、私たちのやりたいことを理解してやってくれそうに感じました。
最初は自分たちの知っている別の工務店さんに工事をお願いしようかと思っていましたが、(設計側に)紹介してもらったところにお願いしてよかったです。
工事はほんとにスムーズに進んでいる感じでした。
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改装(引っ越し)してみて、生活や気持ちなど何か変化はありましたか?
コロナとは関係なく、旅行や飲みに行ったりしたいと思うことが減りましたね。
仕事終わりも、早く帰りたくてまっすぐ家に帰るようになりましたし、家でビールを飲みながら外の景色を眺めてぼーっとしたり、朝早く起きて窓辺のテーブルで本を読んだりする時間がお気に入りです。
イライラすることも減った気がします(笑) 実際、いろんな場所の使い勝手が良くなったこともありますし、気持ちにゆとりができたと思います。
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(写真:新しく壁に設置する断熱材の打合わせ風景)
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家づくりを考えている方に、もし私たちを紹介していただけるとしたらどんな風にされますか?
この家を見に来てもらいたいなって思います。
改装する前のあのひどい状態から、こんなに良くなったということを伝えたいです(笑)
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どんな方が建築設計事務所に頼むのに向いていると思いますか?
私たちは元々仕事柄なじみがあったのですが、周りの知り合いに設計事務所に頼むという話をすると、普通のこととして聞いてくれる人と、設計事務所って何を頼むの?なんで?という人といました。どんな人が向いているかという答えではないけれど、設計事務所に頼んだことがあるとか、周りがみんなそうだとかいう環境の人は設計事務所に頼むのが普通だと思っている気がします。
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これから家づくりをされる方にアドバイスするとしたらどんなことがありますか?
まず、お金を貯めることが大事だと思いますが(笑)、それでもあれもこれもはできないと思うので、自分たちにとって何が大事なのか優先順位を決めることですかね。
世代や環境によっても違うだろうから、今のことも将来のことも考えながら。
私たちは今まで転勤の度にいろんな家に住んできたけれど、どれも自分たちの希望が入った家ではありませんでした。でも、これまでの経験の蓄積が今回の終の棲家にいかせたと思うので良かったです。今まででいちばんの家になりました。
(写真:リビングとつなげられる寝室と、その奥にとウォークインクローゼット。どちらも引戸で仕切られているのであけっぱなしにしやすく、風通しが良い。さらにその先(右手奥)にある扉を開けるとすぐにトイレへ。今の自分たちに最適な暮らしを一緒に考えたつくりになっている)
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インタビューにご協力いただきましてありがとうございました。
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